学校生活
入学式
令和5年4月7日、本日千葉明徳中学・高等学校の入学式が挙行され、中学生は3クラス84名、高校生は12クラス394名の新入生を迎えました。
今年度は保護者様にも直接ご覧になることができるものとなりました。
新型コロナウイルスによる制限も徐々に解除されていき、新入生の皆さんがよりよい学校生活を送ることができるように、教職員一同サポートしてまいります。
〈校長式辞〉
春の移ろう天気にあっても、草木の萌えいづる季節となりました。そして、今日、この佳き日を喜びのうちに迎えることができました。本日ここに、千葉市立生浜東小学校校長御園生かおる様はじめ、多くのご来賓の皆様方のご出席を賜り、令和5年度千葉明徳中学校・高等学校入学式を挙行できますことを、たいへんうれしく思っております。
ただ今、入学許可をいたしました、中学生84名、高校生394名の新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。そして千葉明徳中学校・高等学校は、皆さんの入学を心から歓迎いたします。今日この日の感動を心にとどめて、学校生活に励んでいただきたいと思います。今日からはじまる3年間の歩みが、皆さんの、それから先の将来のためにしっかりした礎となることを期待します。
また保護者の皆様方、お子様方のご入学、まことにおめでとうございます。私たち教職員一同、今日の喜びを共有させていただくとともに、中学校・高等学校課程の教育における責任の重大さを強く感じているところであります。学校と家庭が協力し合い、温かい愛情の中にも、厳しさをもって接していくことが、人間力や学力の向上につながることと思っております。どうぞ、保護者の皆様方の、温かいご支援・ご協力をお願い申し上げます。
さて、これまでのコロナ禍も、収束の兆しが見えつつあります。千葉明徳中学校・高等学校もこの3年余りの間、大きな変化を体験してきました。オンラインでの授業などICT技術を駆使した取り組みは、学校や授業のあり方に大きな進化をもたらしました。しかし、それと同時に、リアル、つまり現実の世界とは何なのかという問いを突きつけられることになりました。学校とはリアルな世界の、人が集まるところです。人が集まることでもっとも大事なことは、自分がその場にいるという実感や、他者と相互作用しているという感覚です。これらはオンラインでは得ることは難しいことです。リアルな人の集まりこそは、学校という空間の意味するところでしょう。これから、そういう学校の姿を取り戻していきたいと思います。
そして皆さんの入学にあたり、千葉明徳中学校・高等学校がめざしていることについてお話しいたします。
千葉明徳の教員理念は、校名にもある「明徳を明らかにする」ことです。「明徳を明らかにする」とは、皆さんが一人ひとりの持ち前の徳性を発揮すること、つまり他者を思いやる心を持ち、志を持って、行動して実現していくことです。千葉明徳は、そんな「明徳を明らかにする」人のことを、「行動する哲人」と言っています。そして、そのような大人へと成長するために、千葉明徳中学校・高等学校に在学しているときには、しっかりと知性を養ってほしいと思っています。
では、そのような千葉明徳中学校・高等学校において、皆さんはどのように学びを進めて、知性を養えばよいのでしょうか。本校のめざす学びは、「思考する学び」です。「思考する学び」とは、二つのことがあります。
第一に自らの問いを持つこと、自らの問いを見出すこと、第二に、その問いに対して、自らの力で探究・探索をすることです。一つめの自らの問いをみつけることですが、これはなかなか難しいことです。勉強であれ何をするのであれ、問いが立てられれば、目標や答えの半分は達せられたといえるでしょう。そのように問いを立てるということは、最終的には、自分自身がどのように生きていくのかという問いに結びつけられるものだと思います。
そしてもう一つが、その問いに対して、解決に向けての筋道を立てて探究・探索することです。そのように探究をしていくためには、たくさんの経験や知識を積み上げて、これまでの自分自身を振り返り、また他の人のやり方や方法に手がかりを見出すことです。何か新しいことを始めるにも、手がかりやヒントがなければ不可能です。学びとった経験や知識を手がかりに、あるいは他の人の真似をすることから、始めてみてください。
千葉明徳での学びを通して、自らの問いを持ち、その答えに向けて歩んでいく、そんな人になってください。
今日のこの晴れの日に、新入生の皆さんは期待と不安のうちにあることでしょう。勉強のこと、友達のこと、将来のことなど、そうした期待や不安は、行動することによって期待は実現し、行動することによって不安は解消します。自分は今、何をすべきかを考えて行動して行ってください。少しずつでかまいません。「行動する哲人」として、動き始めてみてください。
皆さんの限りない可能性を信じて、式辞の言葉にかえさせていただきます。
令和5年4月7日
学校法人千葉明徳学園
千葉明徳中学校・高等学校
校長 宮 下 和 彦